[特集: Do you Know ’Joban fish’?] Ep02. 福島・浜通りの南エリア「いわき」について

東北 観光 福島 2050.06.12
魅力あふれる三つのエリアを持つ福島県の、海のエリア「浜通り」の南部・「いわき」のあれこれをチェックしてみましょう。
福島県最大の人口と面積を誇る「いわき市」
  • 写真:いわき・ら・ら・ミュウ
海の恵みをそのまま美味しくいただく「常磐もの」の産地
太平洋に面しているいわき市の海は、暖流の「黒潮」と寒流の「親潮」がちょうど交わう恵まれた漁場で、黒潮とともに北上してきた様々な魚が、親潮で発生したプランクトンを食べて繁殖するため、カツオ、サンマ、アンコウ、メヒカリ、ウニなどの新鮮な魚介がたくさん獲れます。
これらの海の幸は「ふくしま常磐もの(Fukushima's Joban fish)」と呼ばれ、その種類の豊富さと鮮度の良さが高い評価を得ています。

中でも「カツオ」は、消費量が多く古くから市民に愛されている魚です。新鮮なカツオの刺身は祝い事のご馳走として欠かせない品で、生の刺身や藁焼きたたきといった食べ方の他にも、油で焼いたあとにしょうが醤油につけた「焼きびたし」という郷土料理はご飯のおかずとして各家庭で親しまれています。

このように、種類も味も豊富ないわき市の水産物は「いわき・ら・ら・ミュウ」などの物産館や市内各地のレストランで楽しむことができます。
  • 写真:小名浜のカツオ
  • 写真:豊富な水揚げ量を誇るカツオ
  • 写真:スパリゾートハワイアンズ
温泉とフラガール、日本初のリゾートがある街
浜通り随一の温泉郷である「いわき湯本温泉」は開湯1600年の歴史を持ち、道後温泉、有馬温泉とともに日本三古泉に数えられる名湯として知られています。毎分5トンという豊富な湯量と医療効果の高い温泉で、特にその美肌効果から「美人の湯」として女性に人気です。

そのいわき湯本温泉の豊富な湯量を活用し、1966年に日本初のテーマパーク・リゾートとして開業したのが「スパリゾートハワイアンズ」です。一年中28℃に設定された館内で様々なプール・アトラクションや世界最大級の大露天風呂「江戸情話与市」などの温泉とともに、フラガールとファイヤーナイフダンサーによるエンターテイメントショーが楽しめます。
特に、フラダンスは2006年の日本映画「フラガール」の実際の舞台として、実話に基づいたダンサーたちのストーリーが描かれたことでも有名です。
  • 写真:いわき市石炭・化石館(ほるる)

炭鉱の歴史と化石のまち

いわき市の歴史のキーワードのひとつとして残されているのが「炭鉱」です。
1856年、いわき市内郷の弥勒沢(みろくざわ)で石炭が発見されました。その一帯は「常磐炭田」と呼ばれ、1960年代までの約130年間、日本の経済発展に大きく貢献した末に閉山し「スパリゾートハワイアンズ」などの観光産業へとバトンタッチしていきました。また、いわき市では炭田とともに恐竜などの化石も多く発掘されました。
今では 「内郷山神社跡・相撲場跡」「みろく沢炭鉱資料館」「いわき市石炭・化石館ほるる」など炭鉱や化石の歴史を伝える史跡、施設が多く残っています。
  • 写真:波立海岸の弁天島と朱塗りの橋
太平洋を見渡す広々とした風景が楽しめるいわき市は、海の絶景だけでなく、桜や紅葉などのスポットも充実しています。
日本の灯台50選に選ばれた「塩屋埼灯台」をはじめ、海から突き出た弁天島と朱塗りの橋がシンボルの「波立海岸」、海を真下に見るスリル満点の「潮見台」などが代表的な海の名所で、「夏井川渓谷」や、奇岩と滝が織り成す風景が素晴らしい「背戸峨廊(せどがろ)」、紅葉の名所として知られた「龍神峡」などの陸の名所、そして 樹齢500年以上のシダレサクラが必見の「小川諏訪神社」、見事なソメイヨシノの景色が広がる「松ヶ岡公園」、約600本の桜が咲く誇る「勿来(なこそ)の関公園」、山里に佇む巨大桜が圧巻の「新田の大山桜」など、桜の名所も点在しています。
写真:いわきかまぼこ工房
バラエティな体験いろいろ
広々としていて、観光資源も多彩なだけあって、体験できることもいろいろ。
いちごやぶどう、ブルーベリー、トマトなど地元の野菜や果物の収穫体験から、いわき市アンモナイトセンター、いわき市石炭・化石館ほるるなどの施設では化石発掘の体験ができ、伝統工房でオリジナルの陶器や、新鮮な魚を材料にかまぼこづくりに挑戦することも、プロのダンサーにフラダンスを習うこともできます。
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