[特集: Do you Know ’Joban fish’?] Ep03. 福島・浜通りの北エリア「相馬」について

東北 観光 東北 2050.06.15
浜通りの北側、相双エリアにある「相馬」は、南のいわき市とはまた違う伝統や山海の幸が魅力的なまちです。

気候、自然、美味…そして伝統も美しい「きらりと光る」まち

相馬市は、福島県の北東にあり、夏は涼しく、冬は暖かい気候が特徴で、雪の多いイメージがある福島の北部に位置しながらも、太平洋に面しているためあまり雪も降らず、年間の気温差も少なく住みやすいエリアです。

山と海に囲まれた相馬市の沿岸部には、福島県唯一の潟湖で、日本百景のひとつにも選ばれている「松川浦県立自然公園」があります。松川浦の湾内には希少動物や渡り鳥が見られるほか、その美しい佇まいが日本三景と言われる松島に似ていることから「小松島」とも呼ばれ、朝日と夕日を同じ場所で見られるなど、美しい自然風景を楽しむことができます。
  • 写真:松川浦(文字島)

長い歴史を継承する伝統文化「野馬追」

今から700年以上前、鎌倉時代から明治維新まで勢力を振るっていた武家「相馬氏」が地名の由来である相馬市では、全国的に知られる日本の重要無形民俗文化財の「相馬野馬追」という伝統行事が受け継がれています。
野馬追とは、野生の馬を放して、野馬を敵兵に見立て追う軍事練習として、さらに毎年捕らえられた野馬を神馬(しんめ)として、神前に奉納した神事に始まったと言われています。
まるで戦国時代のど真ん中にいるような、馬を操る武士たちのダイナミックな躍動が壮観で、その熱気あふれる雰囲気も、武士と軍馬の容姿も素晴らしい伝統体験です。


 
  • 写真:野馬追の行進(相馬観光ガイドより)
  • 写真:戦国時代を放物とさせる野馬追の風景
  • 写真:相馬のズワイガニ
  • 写真:ホッキ飯

海から大地まで「美味しい」が満載

相馬の食卓には、山海の幸たちが仲良く並びます。国際大会で金賞に選ばれた農家のお米や、全国の品評会で4回も最優秀賞を受賞した醤油、自然卵養鶏法で育てたこだわりの鶏卵など、日本でもトップレベルの「美味しい」が揃う中、苺や梨などの果物も豊富で多彩な品種が採れます。

そして何よりも、相馬の代表グルメと言えばやっぱり、いわきと同じくふくしま常磐もの(Fukushima's Joban fish)」である上質な魚介類です。
ヒラメ、カレイ、小女子(こうなご)、あんこう、どんこなどの珍しい魚からタコ、ホッキ貝、ツブ貝、そしてズワイガニに至るまでいろんな海の幸を味わうことができ、街中には新鮮な食材を活かした料理を楽しめる旅館やレストランがたくさんあります。


 
特に、松川浦の中で養殖されているアオノリ(ヒトエグサ)は、味噌汁、天ぷら、酢の物など、様々な料理で味わう美味しさだけではなく、秋になると松川浦のいたるところに竹の杭が立ち並び、収穫の最盛期を迎える冬から春にかけては、青々としたノリ網が松川浦に敷かれた絨毯のような風景も楽しむことができます。
  • 写真:相馬 松川浦の海苔の養殖

スポーツも色々楽しめる街、公認コートも

相馬市は「スポーツツーリズム」を推進している街として、みんなで楽しめるスポーツ施設が点在しています。
rn松川浦県立自然公園を望むビューと9コース・81ホールの広大なコース構成の「松川浦パークゴルフ場は、国際パークゴルフ協会公認コースでもあります。
rn天然芝コートやFIFAツースター・JFA公認の人工芝コートが揃う「光陽サッカー場」や、市街地にある砂入人工芝テニスコートは夜も利用できるナイター設備を完備しています。また、通年利用できるソフトボール場などの本格的なスポーツが楽しめる施設を格安で利用することができます。
  • 写真:松川浦パークゴルフ場

自然・伝統・食のコンテンツがバランスよく調和する「浜通り」の2大エリア

穏やかな気候、恵みの海と大地、歴史の足跡…
いわき市と相馬市は、それぞれの個性で浜通りの魅力を発信しています。共通点がひとつあるとしたら、それは「海の幸」が豊富で美味しいということでしょう。

次回の「Do you Know ’Joban fish’?」では、いわき市と相馬市の海から産まれる食について、より深く紹介していきたいと思います。
どのような魚種たちが採れて、どのような過程を経て、美味しい料理となり、日本の食卓で楽しまれているのか、気になる「安全への取り組み」についても、現地のリアルなストーリーを通して詳しくチェックしお伝えします。ご期待ください。
 
Comment
POST
Related Article
  • PARTNERS