乗務員目線で見る東京の「行きたい」エリア5選|#5 豊洲

東京 文化 東京 2023.07.11
You call someplace paradise (君はある場所をパラダイス(楽園)と呼ぶだろう) Eagles - The Last Resort (1976)
  • ご乗車ありがとうございます。

    乗務員目線で見る東京の行きたいエリア5選
    最後を飾るのは、豊洲です。

    豊洲って、実は江東区です。
    下町情緒溢れる深川・城東エリアではなく、
    湾岸エリアに属しています。
  • image: 江東区商店街連合会

始まりの地、豊洲


  • 江東区の記事でも紹介しましたように、
    豊洲は私が初めてお客様をお乗せした場所です。

    自分の営業所の新人乗務員が最初に教わるエリアが豊洲でした。
    豊洲を得意な営業区域とする先輩乗務員も多かったです。
    鉄板は、ららぽーと豊洲をぐるぐると廻る流しの営業。
    人が少なくても2,3周すればお客様はすぐ捕まります。
    夏休み中の土曜日の夕方だったので、ファミリーやカップルが多かったです。
    マニュアルとか交通ルールのことに精一杯で、記憶が曖昧なのですが
    嫌な思いをしなかったのは間違いないです(笑)


  • 最初にお乗せしたお客様は、確か…おじさま。
    東雲まででした。

    晴海通りを使って一瞬で目的地まで着きました。
    道幅も広く、近くに広めの駐車場付きのコンビニも発見。
    早速、休憩場所の候補を見つけました。

    次にお乗せしたのは私と同年代と思われるカップル。
    目的地はチームラボ。
    ご乗車時間は3分もしなかったと思います。
    カップラーメンを作るよりも短い時間ですね。
  • 行き先がどこもルートが単純で、かなり初心者向きでした。
    乗ってこられるお客様も穏やかで、後部座席から聞こえる会話も楽しそうでした。

    夜になってまた豊洲に戻ると、今度は賑やかな客層が多かったです。
    豊洲の高級マンションまでタクシーで帰るリッチな方もいらっしゃいました。
    何周もしたのもあって、豊洲付近の地理は覚えやすかったです。
なぜか乗務員にも楽しさが伝染する
  • 基本、お出かけの際にタクシーを利用されるお客様が
    楽しそうにされているのは間違いないですが
    その楽しさは乗務中の私にまで伝染してきました。

    ちょっと足を伸ばしてお台場まで営業に行くと
    BBQ終わりの団体様が続々とタクシーを捕まえに群がってきました。

    「うわあ、女の子じゃん!!」

    と愉快な20代の男女が後部座席にわちゃわちゃしながら、私のタクシーに乗ってこられました。
  • 環二通りを通り、新橋までの間、お客様たちはおしゃべりを止めることなく
    たまに私に質問をしてきたりしました。
    おかげで緊張感も解けましたね。

    帰りは「乗務員さん、ありがとうー!」と言って降りていかれました。
    酔っているにしても、悪酔いではなく、愉快な酔い方。
    あのときはお客様のHappyな気持ちが私にも伝わってきて、自然と私も笑顔になりました。
The Last Resort
  • これまで私が紹介した5つのエリアは
    私にとって「最後の手段」です。

    乗務員それぞれが持つ「行きたいエリア」は
    得意な営業区域であり、困ったときの最終手段でもあります。

    ここに行けば間違いない。

    意外に思われる方もいらっしゃるかと思いますが
    タクシー乗務員はまんべんなくどこも行くというわけではなく
    人それぞれ得意なエリアがあるものです。

    人によっては、全然行かないエリアだってあります。
    乗務員という名の開拓者たちは、営業しながら自分の中の東京地図を書き足していくのです。


    P.S 先日JAPANKURUの取材で豊洲・お台場に行きました!
    記事が公開されたら要チェック!!
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