三鷹天命反転住宅に行ってみた

東京 文化 東京 2023.12.28
不自由って自由だ。
ずっと行きたかった場所にやっと行けた。
以前、三鷹の記事でもほんの少しだけご紹介した三鷹天命反転住宅に。
三鷹天命反転住宅 In Memory of Helen Kellerとは
三鷹天命反転住宅の正式名称は【三鷹天命反転住宅  In Memory of Helen Keller】です。
英語表記だとReversible Destiny Lofts Mitaka - In Memory of Helen Keller
日本を代表する美術家の荒川修作と詩人マドリン・ギンズが手掛けた住宅で
コンセプトは「死なないための家
公式HPによると、この住宅には住む人それぞれに合った使用の仕方があり、その使用法は自由。3歳の子どもが大人より使いこなせる場所もあれば、70歳以上の大人にしかできない動きも生じ、一人一人がヘレン・ケラーのようになれる可能性を秘めているとのこと。
一言で言えば、三鷹天命反転住宅の使い方は人それぞれで、一般的な住宅に比べて身体的ハンデを感じさせないつくりになっているということです。
そんな三鷹天命反転住宅では、たてもの見学会に、3泊4日からできるショートステイテレワークプランもあり、今回私はたてもの見学会に参加しました。
人気でなかなか予約できなかった念願の三鷹天命反転住宅に潜入です。
カラフル、そして奇形
三鷹天命反転住宅は外観もユニーク。
三鷹市のはずれ(ほぼ調布)の東八道路沿いに突如現れる奇形の建物は存在感抜群です。
三鷹駅からバスか、武蔵境駅からタクシーがおすすめのこの建物は、あまりアクセスが良いとは言えません。東八道路や他の道路も混むし、バスは定刻通りに来なかったりします。色んな路線があるので、やはりタクシーがおすすめです。ここ周辺にはタクシーの営業所がいくつかありますよ。
内観だって負けていませんよ。
部屋のどこを見ても5色以上のペンキが使われていて、もはや何色あるのかなんてどうでもよくなるくらいカラフルです。
そして構造。
全体的に平らなところがないです。
床と天井の高さも違うし、お家というより、公園の遊具のようです。
一部の床はごつごつしてまるで砂場を歩いているみたいです。
お風呂場やトイレは下手したら見えますね。使うのは勇気がいります。
鞄とかコートをどこに掛けるのかというと....
なんと天井に吊り下げるとのこと。
こういうアーティスティックな商品の魅せ方、ハイブランドのお店でよく見かけますね。
ただこういった一見、住むにはちょっと不便そうな仕掛けたちは、
ヘレンケラー目線で作られていて、画期的な発想のもとデザインされているのです。
ここは誰にでも平等なお家です。
例えば自分の目が見えなくて、耳も聞こえないとしたら、何を頼りに場所を特定するのか?
嗅覚と触覚でしょうか。
確かに足の裏から伝わる情報が、自分の位置を教えてくれます。
まるで球体のような部屋の中にあるお風呂場やトイレも、壁をつたうことでお部屋の特徴から「ここはお風呂場だ」と気づくことができます。
そんな視点でこのお家を見れば、ただのカラフルな奇形種ではなく、意味のある建築物として捉えることができます。
ちなみにこの住宅には住人もいるらしい。
一体月の家賃はいくらなんだろう....
101号室は荒川+ギンズ東京事務所です。
天命反転を体感せよ
記事ではほんの一部だけ紹介しましたが、三鷹天命反転住宅の魅力はまだまだ沢山あります。その魅力は人それぞれ感じ取るものが違うし、何よりも実際に自分の体を使って体験することが一番だと思います。
いつもとは違う、都内のお出かけにいかがですか?

ちなみに同じ荒川修作とマドリン・ギンズが手掛けた岐阜の養老天命反転地もおすすめです。大学の卒業旅行で行きましたが、ずっと記憶に残るくらい素晴らしい場所です。
いつか岡山の奈義町現代美術館にも行きたい....

三鷹天命反転住宅  In Memory of Helen Keller
〒181-0015 東京都三鷹市大沢2-2-8
https://www.rdloftsmitaka.com/
P.S. 三鷹天命反転住宅の近くのイタリアン【パッパパスタ】はデザートも美味しい。カフェタイムの利用にもおすすめ!
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