乗務員目線で見る東京の「行きたくない」エリア5選|#5世田谷区

東京 文化 東京 2023.05.30
ここまで「東京都内の行きたくないエリア」シリーズを読んでいただき、ありがとうございます!お待たせしました。ラストを飾るのは、住宅街としても有名なエリアです(このシリーズ、全て読み切ったあなたは物好きさん確定!)。
世田谷は愛せど~乗務はない
  • ご乗車ありがとうございます。
    乗務員目線で見る東京の行きたくないエリア
    ラストは、世田谷区です。

    古着屋さんやカフェが充実する「下北沢」のおかげで、お洒落な街のイメージを持つ方も多いのではないでしょうか?
    あるいは読者の皆さんの中に、世田谷区ご在住の方もいたりして。

    だがしかし、乗務では行きたくないかも....
     
道狭し、迷路のごとし
  • 道路狭すぎ問題
    道路狭すぎ問題
    まず、東京都内とはいえ、とにかく狭い。

    ただでさえ車体が大きめのタクシーを運転していたので、こすらないかヒヤヒヤしますね。
    建物だけではなく、民家の陰から人が飛び出してくると考えるだけで恐ろしい。
    (他には足立区、荒川区、葛飾区も…)

    歩行者が車道を我が物顔で歩こうが、信号を無視していようが、歩行者と車のいかなる接触も運転者の責任です。
    私はノロノロ運転しながら、目の前の歩行者がいなくなるまで心臓をバクバクさせていました。
  • 車を運転するようになると、運転することのリスクが痛いほどわかってくるんです。
    注意することが沢山あって、今までお父さんが長距離ドライブの後に疲れ果てていた様子をやっと理解できるようになりました。
    しかもほとんどの乗務員が隔日勤務で働きます。
    私は遅番だったので、大抵は15時前に出発して、翌朝の8時過ぎに営業所に帰るシフト。
    生活リズムに慣れるまで、乗務明けの日は死んだように眠ります。
  • まるで迷路な住宅街
    まるで迷路な住宅街
    住宅街は迷路のように複雑です。
    地理を覚えるのも大変だし、
    ルートを間違えると引き返すために、あの狭い道でどうにか迂回しないといけないし....
    かと思えば自転車や人、あるいは子供が遊んでいるボールが飛んできたり。
    さらには野良猫も飛び出してきて…

    …障害物競走か※心の声
  • しかも、世田谷区は3高エリアから地味に遠いです。
    環七通りの渋滞も厄介ですね。
    これには豪徳寺の猫様の飼い主も困っちゃう。
ノスタルジックがウケるらしい
  • 狭くて迷路のような町。
    乗務員にとっては最悪な条件が揃っているけれど
    これが何故か外国人にはウケるんですよね....

    ボロボロになった空き家も、廃業して撤去するお金もなくそのまま残った銭湯も
    外国人にとっては新鮮なんだそうです。
    三軒茶屋のお洒落なメインストリートから一歩外れただけでも
    かつては住民のコミュニティだったであろう空き家がちらほら。
  • 昭和や大正時代のノスタルジックな雰囲気がたまらないのでしょう。

    私としては、祖父母の実家である平井・新小岩のまるで時代がとまったような街並みが大好きなのですが、ここだけの話、世田谷区は馴染みがなく同じノスタルジックさでも「少し怖いなぁ」とまで感じてしまうのです。
「乗務員目線で見る東京の行きたくないエリア5選」を振り返って
  • ここまで散々都内を侮辱してきましたが、なんだかんだ言って私は東京が好きです。

    新宿のカオスさも
    銀座の規制も
    六本木での辛い記憶も
    千代田区で見た闇も
    世田谷区の障害物競走も

    東京という生き物の特徴なのです。
    そう、この不完全さが愛おしい。

    いつもの王道な東京観光ではなく、乗務員目線で見た東京はいかがでしたか?
    次回、また違うテーマで、読みごたえのある記事をお届けしていきます!
    それではまたどこかで。

    P.S
    下北沢にある「札幌スープカレーSAMURAI」は行くべし。
    都内で1番美味しい(個人の感想)、道産子の叔父も唸る美味しさです。
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