乗務員目線で見る東京の「行きたくない」エリア5選|#番外編・女性乗務員の「トイレ」事情

東京 文化 東京 2023.06.06
コロナ渦で不便になったトイレ。ここまで要求する私はわがままですか?
日本のトイレ、愛おしい。
  • 突然ですが…
    世界に誇る日本の素晴らしさのうち、私が真っ先に挙げるのは「清潔さ」です。
    特に、日本のトイレは、海外に滞在しているときに唯一恋しくなる存在でもありました。
すべての国がそうってわけではありませんが
個人的な経験をたどってみると、海外のトイレは

①日本に比べ、匂いがキツイ
②ビデがない
③便座が冬でも冷たい
④清潔な日本のトイレに慣れていたため、汚く感じる。
⑤ほとんどの公衆トイレは有料、数も少ない
⑥レストランのトイレは鍵をもらわないといけない
⑦施設内のトイレは有料or暗証番号が必要


大抵はこんな感じだったので、日本のトイレってすごいなあと感心します。
だけどね、この恩恵を「乗務員」もあずかれるとは限らないんですよ。
コロナ渦で直面したトイレ問題

私がタクシー会社に勤めていた時は、ちょうどコロナ渦でした。

街の人通りが減ったと同時に、需要がなくなった施設はことごとく閉業していきました。
先輩乗務員からは「トイレスポット」を教わりますが
施設や飲食店は営業時間が短縮されて、夜遅くには使えませんでした。
コンビニのトイレも、まん延防止措置のため従業員以外は使えないようになっていました。
しかも、駐車できなければトイレに行くこともできない状態です。
トイレに行きたくてもすぐに行けないのは、フィジカルにもメンタルにも地獄的でした。
しかも私が乗務デビューした日は、生理と被ってしまったので最悪でしたね。
コロナ渦でもほぼいつも通りに使えたのが公衆トイレ。
でも公衆トイレは無料ではあるものの、女性としては不便でした。
生理中の私にとって、欲しいビデは必ずしも装備されているわけでもないし、
最悪の場合、トイレットペーパーが補充されていなかったり。

「不便だなあ。綺麗なところで落ち着いてトイレしたいなあ。」
と不満たらたらでした。

近年増えてきたとはいえ、まだ全体で見れば、女性乗務員は1割しかいません。
男性の先輩乗務員に聞くには、ちょっと抵抗があるという人も少なくないでしょう。
ネットをたたけばトイレスポットなんてすぐ出てきますが、
肝心な「女性目線」且つ「駐車できる」トイレが都内のあちこちにあるとは限りません。
求む、働く女性にも優しい公衆トイレ
  • とある取材の帰りに、上司から

    「渋谷区のTHE TOKYO TOILETを見に来てほしい!」

    と、おつかいを頼まれました。
    全部で17箇所あるので、取材先から一番近い「神宮通り公園」に行ってきました。
    宮下パークのすぐ近くです。
神宮通り公園のトイレは、あの「安藤忠雄」さんがデザインを手掛けたそうです。
もはやトイレを超えた、アートの風格漂う建築物でした。
雨宿りもできそうな屋根付きなのは、アートの思いやり…かな。
  • アーティスティックで清潔、しかも広々とした快適空間。

    「トイレ」ですが、感動しました。

    こんな公衆トイレが都内各所にあれば、あのコロナ渦で感じた不便もなかっただろうに。
    これで駐車もしやすかったら申し分ないです!
  • とはいえ、訪日観光客がドライブで東京観光なんて滅多にないでしょうし
    そもそも日本のトイレの水準の高さやウォシュレットに興味深々な外国の方々からすれば
    女性乗務員からの目線で見たトイレへの評価なんて「わがまま」と思われるかもしれません。

     

  • でもね、もっと多様性をもった目線で街が作られたら、もっと優しい世界になると思うんです。

    いくら女性の社会進出をうたっても、働きにくかったら意味がないんです。

    乗務員がジェンダーレスで活躍できる街をつくるために、まずは「トイレ」の改善を考えてほしい。
    (※心の声…だけどしっかり伝えたい)
  • ​P.S 神宮通り公園すぐ近くの渋谷横丁では各地方のグルメが楽しめます!
      この日は富山のブラックラーメンを食しました♪
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