タクシーの日 | 日本のタクシーあれこれ

東京 文化 東京 2023.08.04
8月5日はタクシーの日、意外と知らないタクシーのお話を。
8月5日はタクシーの日
  • 1912年のこの日、有楽町の数寄屋橋にあったタクシー会社が日本で初めてのタクシーの営業をスタートさせました。
    それに因んで、タクシーのあれこれを紹介します。

    皆さんは海外旅行でタクシーを利用されますか?
    私は中国でタクシーを何度か利用しましたが、そのときの衝撃は忘れられません。
    2018年、当時大学生だった私は中国に滞在したとき
    日本よりずっと最先端をいく中国のタクシー事情に感動しました。
    アプリで配車すれば、指定の乗車地から目的地までスムーズに移動できる。
    しかもタクシー会社のアプリで注文すれば、朝ごはんまでデリバリーしてくれる。

    なんて便利なんだろう。

    日本で長い間生活してきた私にとって、
    隣国の公共交通機関がここまで進んでいるとは知らず
    近未来にきたような気がして、驚きの連続でした。
    今では日本でも当たり前の光景だけれど、
    最先端のテクノロジーを持つ日本が、他国に遅れていたのは事実。
    デリバリーサービスも、日本では自粛期間中に爆発的な需要が生み出されたのです。
    つまりパンデミックがなければ、日本はもっと遅れていたことでしょう。
    ちなみに今、中国では公共の道路で自動運転のタクシーが走っているそうです。
    そうです。完全無人のタクシーが営業しているのです。中国すごい。

    では逆に、海外から見て、日本のタクシーはどう映っているのでしょうか?(教えてほしい)
    今回は私から、日本に来た際のタクシーの使い方を簡単に紹介したいと思います。
日本のタクシーは危なくないのか?
  • まず、日本のタクシーでぼったくりは、滅多にないです。
    運賃メーターで必ず計算されていますし
    さらには窃盗も起きません。
    安心して車内で寝ちゃうお客様がいようとも、乗務員は一切身体に触れません。
    トラブル防止策です。
    万が一、お客様に「あのときポケットから財布をとった。」なんて言われても
    乗務員の潔白を実証すべく、ドライブレコーダーも搭載されています。
    ドライブレコーダーは、営業所の職員から抜き打ち検査もされていて
    お客様だけでなく、乗務員も悪事をしたらばれてしまいますね。
日本のタクシー料金は?
  • 2022年11月14日、東京都23区と武蔵野市、三鷹市において、
    タクシーの運賃が遂に値上がりしました。
    改定後の運賃は

    初乗り運賃 420円→500円
    加算額     80円→100円

    個人旅行が解禁されて1か月後に、東京都内の運賃が値上がりしたのです。
    訪日観光客が日本に戻ってきて、タクシーを利用してくださるので、
    乗務員にとっては嬉しいニュース。
    しかし他のお客様にとってはなかなかタクシーを捕まえることができなくて
    悩んでいるかもしれませんね。
    いよいよタクシーの取り合い合戦が、観光地を中心に繰り広げられるんじゃないかと予想しています。

    ただ、海外のお客様はきっと日本のタクシーの料金の高さに驚くことでしょう。
    なんせ世界的に見て、東京のタクシーの運賃は高いのです。
    もう10年以上前のものですが、面白い比較表があって
    世界各国の主要都市の、1,000円でどこまで行けるのかを図式化したものがあります。
トリップグラフィックス 世界主要都市のタクシー料金比較
  • 東京は最下位のアムステルダムと僅差です!
    東京駅から1,000円以内で有名どころに行くなら日本武道館までですね。
  • ちなみにデリーがぶっちぎりの1位で独走しています!
    仮に日本だったら東京駅から箱根まで行けますよ...
アプリ配車が便利?
  • 今までは道路でタクシーを拾うか、タクシー乗り場でタクシーを待つか、電話で予約するしかなかったタクシー。

    今でもそのスタイルは変わらないけど、
    日本でもやっと、タクシーをスマートフォンで呼べるアプリが普及しました。
    出発地や目的地、決済はもちろん
    車種やタクシー会社まで指定できるようになりました。
    クーポンもあったり、到着時間も把握できるので
    Uberと同じくらい日本のタクシー会社もDXが進みました。
    (日本ではUberがあまり普及していません。)
観光特化型のタクシー
  • タクシーは単なる移動手段ではなく、観光としても利用できます。
    タクシーで観光名所を巡るツアーも用意されていて
    電車やバスよりも融通がききます。
    ツアーは基本予約必須ですが
    観光の知識を持った乗務員がガイドとしての役割を果たしてくれます。
チップは必要?
  • 結論から申し上げますと、チップはなくて大丈夫です。

    日本にはチップ文化がほとんどないので、基本払わなくていいです。
    で・す・が、日本でチップをもらえる数少ない職業の1つが、タクシー乗務員です。
    チップは大歓迎です!
    乗務員の中には、お金ではなく、お菓子や飲み物をもらったことがある人もいます。
    ですが、チップがないからといって乗務員も接客や乗務に手を抜くことはないです。
    安心してタクシーに乗ってください。
言語の壁はあるのか?
  • 異国でタクシーを利用する際に一番ネックなのが、恐らく言語の壁。
    多言語対応のタブレットを車内に搭載したタクシーも導入されていますが、
    正直タブレットだけで、お客様と乗務員のコミュニケーションが成り立つとは思えません。
    個人の感想ですが、自動的に翻訳されると本来、人間が意図したものとニュアンスがずれる気がします。
    結果、伝えたかったことに誤差が生じて、トラブルにもなりかねません。

    かといって英語話者が多くない日本で、お客様が乗務員とコミュニケーションをとるのは
    難しいと感じるでしょう。
    タクシー会社でも英語教育を受ける機会はありますが、どうしても個人の差が出てしまいます。
    それに、訪日観光客の全員が英語が通じるとは限りません。
    解決策として、一番良いのは
    Google Mapsで目的地の住所を画面で見せることかもしれません。
    あと、配車アプリなら、事前に目的地を伝えることもできます。
空港とタクシー
  • 皆さんは【羽田空港定額タクシー】をご存知ですか?
    羽田空港と東京都内各所をあらかじめ設定した運賃で乗れる
    羽田空港専用の送迎タクシーです。
    ※利用場所によっては定額タクシーより通常タクシー運賃の方がお安くなる場合もあります。
    ※時間帯や会社によって料金が変動します。


    あとは英語話者の乗務員のみが利用する専用レーンもあるそうです。
    空港で海外から来られるお客様のために、言語能力が認められた者だけが専用レーンに行けます。
    お客様側から見ると、英語のコミュニケーションができる乗務員が迎えに来てくれるのは
    安心感があるかもしれませんね?

    たいてい、空港からのご利用のお客様は遠距離が多いので、
    営業収入を上げたい人は頑張って英語の資格を取ったり、
    他にも観光ガイドの資格を取るなどと、スキルアップを目指す乗務員もいます。
  • ↑千葉限定ではないけどピーナッツなのでアーニャを載せておきます


    ちなみに都内から成田空港までお乗せすることもあります。
    遠方のお客様は乗務員にとっては営業収入的に嬉しい~
    お客様を無事に成田までお届けした後、お土産を買ってくるのが恒例になりつつあります。
人数制限は?
最後に
  • ここ最近で日本のタクシーの座席が広くなったのも、
    お客様が窮屈に感じないために配慮したものと
    聞いたことがあります。

    それも実は訪日観光客にもタクシーを利用してもらえることを見越してのことでしょう。
    日本より平均身長が大きい国・地域出身のお客様でも快適に乗ってもらえるように。
    タクシーとしても、訪日観光客のニーズは無視できないものです。
    日本に来た際、あなたは自分の国のタクシーとの違いにも気づいたり
    時には戸惑うこともあるかもしれませんが
    間違いなく日本のおもてなしを、公共交通機関でも味わえるはずです。

    是非一度は、日本のタクシーに乗ってみるのもいかがでしょう?
  • P.S

    ここで私の一押しのタクシー、日本交通のトリビアを紹介します。
    都内を走る日本交通のタクシー5,000台のうち7台だけ、行燈が桜色です🌸
    このタクシーに乗れたあなたは、とてもラッキー。
    確率としては、ゴルフのホールインワンと同じくらいです。
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