【日本小都市旅行】最も近い日本、福岡・北九州の好感旅行(旅編)

九州 観光 日本小都市旅行 3022.06.17
韓国から最も近くて、日本の楽しさがぎっしり詰まっている九州。定番の博多や天神に飽きたら、景色もグルメも買い物もレトロ感性満載の町「北九州」がおすすめ!
九州最北端の都市、北九州市
関門海峡に面した九州地方最北端の都市・北九州市は、福岡市に次ぐ九州地方第2位の都市であり、小倉城や宮本武蔵のゆかりが残る「小倉」と、九州地方の玄関口として、明治の後半から横浜や神戸と並ぶ国際貿易港として栄えた「門司港」で有名な観光都市でもあります。特に、今も当時の面影を色濃く残すレトロな建物が数多く立ち並ぶ門司港は、福岡旅行のマストスポットとして人気があります。
北九州市に漂う、どことなくレトロな感性の背景には、関門海峡に面した「門司港」の開港があります。
明治時代初期、今から130年ほど前に貿易港として開港した門司港には、明治から昭和初期にかけて建築された、趣のある建物が今でも残っており、その情景が「門司港レトロ地区」として残され、九州の人気観光地の一つとなっています。
 
本物のレトロがある「門司港」
もう100以上前のことですが、日本三大港(神戸、横浜、門司)の一つとして重要な国際貿易の拠点となっていた門司港は、大商社や銀行が先を争って支店を出していました。その当時の赤レンガの建物や、貿易商の事務所、宿や料亭など繁栄期の面影が今でもそのまま残っています。
このように本物のレトロな街並みを味わえる門司港は、1995年に「門司港レトロ」として生まれ変わり、今では年間200万人以上の人が訪れる観光地となりました。
こじんまりとした港には遊覧船が行き来し、はね橋は1日に6回、真っ二つに跳ね上がり、船と人々の交通整理をしています。
対岸には下関の風景が見え、ふぐやクジラで有名な唐戸市場と観覧車がある公園もあります。ここへは、門司と下関をつなぐ「関門大橋」もしくは海底を走る関門トンネルでたどり着けます。
門司港レトロ地区の中心には、まさにレトロな街並みを象徴する「門司港駅」があります。
1914年に開業した木造二階建ての駅舎はネオルネサンス様式といい、左右対称の造りが特徴的で「門」を表現しているとも言われ、鉄道駅舎として初めて国の重要文化財に指定された駅でもあります。
  • 門司港駅に行ったら、誰もが撮るこのアングル。この一枚が、北九州の現在進行形のレトロを物語っているように感じます。
駅前の通りを散策していると、異国的な風景のあちらこちらで今日のランチメニューを訴える看板に出会います。聞き慣れないそのメニューは、「焼きカレー」。
門司が発祥という焼きカレーは、カレーライスの上に卵とチーズを乗せてオーブンで焼いた、ドリアのようなカレーです。日本の昔の貿易港だった街には必ずあるようなカレー料理ですが、この焼きカレーはひと際「欧風」な感じがしますね。

ランチもおいしくいただいたので、午後はもう少し門司港のレトロな感性に浸ってみました。
時間をもっと逆回し「小倉」
都市エリアの小倉には、市役所のビルとショッピングモールの間に突如タイムスリップするかのように現れる小倉城があり、『或る「小倉日記」伝』で芥川賞を受賞した小説家・松本清張の記念館を見下ろしています。
約7年もの歳月を費やし、1602年に誕生した小倉城は、唐造りの天守閣や石垣などが往時の姿を留めています。
城内には小倉城の歴史や文化を学べるゾーンや、小倉の市街地が一望できる展望ゾーンもあります。
城の周辺には八坂神社や庭園があるので、散策する人々が行き交う都会のちょっとした息抜きスポットとなっています。ここに来れば、時計の針がゆっくりと逆戻りするのでしょうかね。
見晴らし&あじさいがきれいな「高塔山」
高塔山公園は、高さ124メートルの高塔山の山頂にある公園です。中世には大庭隠岐守景種(おおばおきのかみかげたね)が築いた山城があったと伝えられています。展望台からの眺望は素晴らしく、東に若戸大橋、南に皿倉山、北に響灘を望めます。特に夜景は絶品です。
また、高塔山から見渡す湾岸には、かつて日本の近代化を支えてきた「北九州工業地帯」があり、今では風力発電機が回るデイビューと、工場夜景できらめくナイトビューというふたつの表情を持つスポットとして親しまれています。
 
そして、初夏の時期になると特に美しいのが、この「あじさい」です。7万株以上が咲き誇る福岡県内有数のあじさい名所として知られ、毎年開催される「若松あじさい祭り」は多くの人で賑わうそうです。
ちょっと寄り道:実はショッピングも充実の北九州
北九州には、同じ福岡県にある博多や天神などに比べてもひけをとらない、広くて新しくて快適なショッピングスポット、「THE OUTLETS KITAKYUSHU」と「イオンモール八幡東」があります。
170店舗もあるアウトレットは、日本国初出店が6店舗、九州初出店が12店舗、アウトレットに初出店が9店舗など最新のショップリストを誇り、直結するイオンモールも巨大な無印良品やおしゃれな雑貨、大型家電ショップなど、福岡のイオンモールの中でも豊富なアイテムに出会うことができます。北九州旅行の寄り道コースは、間違いなくここですね。
Back to Moji:橋と夕日と
門司港に戻った理由は、関門大橋とオーバーラップする絶景のサンセットを見るためでした。
 
門司港から車で10分、関門大橋の下にある「和布刈公園」の展望台から見える洛陽はとても幻想的で、淡いパープルの光が北九州での1日を優しく包んで、記憶のポケットにそっと収めてくれます。
ワイワイガヤガヤした博多・中州の夜も大好きですが、まるで心の奥に夕日が沈むような北九州の夜の始まりも好きになりました。
もちろん、今回も当たり前のように「ワイワイガヤガヤ」しに行きました(笑)。
 
海とレトロの感性を秘めた都市・北九州
過去というものは、忘れられ色あせていくものですが、北九州の過去は「レトロ」の形でその生命力を持ち続けているように感じました。それは、九州最北端の海街というロケーションならではの感性がここを訪れる旅人たちを魅了し続けるからではないでしょうか。
好感の余韻が長い、九州の小都市…福岡旅行の目的地の中で、北九州は外せない町です。
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