乗務員目線で見る東京の「行きたい」エリア5選｜#1 神楽坂

東京観光東京

2023.06.15

帰りは気楽な歌で神楽坂を下って、時計が夜店の先で祭りばやしの店じまい。（恋の神楽坂 by 井上陽水）

ご乗車ありがとうございます。

前回まで【東京の行きたくないエリア】を紹介してきましたが
今回は逆に、乗務員目線で見る東京の「行きたい」エリア5選を紹介します！

当然ですが、行きたいエリアも人によって変わります。
私が最も行きたくない六本木も
「逆に俺は好きだけどね。お客様の回転率がいいからさ。」
という乗務員さんもいらっしゃいます。

ですので、これからご紹介するエリアはあくまでも
私の独断と偏見です（笑）
今回のテーマにもどうぞ飽きずに、お付き合いくださいませ。

記念すべき第1回目は…神楽坂です。

神楽坂に恋をした

元乗務員の私ですが、本当は歩くことが大好きです。

大学生のころから神楽坂の魅力にハマり、好きすぎて
今は神楽坂の住人となりました（笑）

石畳や狭い路地裏の先にある素敵なカフェや美味しいごはん屋さん...
落ち着いて洗練された神楽坂の雰囲気がたまらなく好きです。
海外から初めて東京に来た友人にも、必ず神楽坂をオススメします。

フレンチや料亭が充実していることと、路地裏が醸し出す雅な雰囲気から
神楽坂は【リトルパリ】【東京の小京都】とも言われています。

街歩きにはもってこいの神楽坂ですが、実はタクシーも行脚するかの如く、列をなすときがあります。

全国でも珍しい「逆転式一方通行」

神楽坂の中心地を走る「早稲田通り」にはとある規制が存在します。
銀座ほどではありませんが、東京都内は規制が多くてちょっと厄介ですね。

【規制内容】
^{0時から12時までは神楽坂を下る方向に一方通行ですが、

12時から24時までの間は、反対に坂を上る方向へと変化します。

また、昼間に方向が切り替わる12時から13時までの間（月〜土。日曜・休日は区間と時間が拡大する）は、神楽坂（神楽坂上交差点〜神楽坂下交差点）を歩行者専用道路として車が通れないようにされています。}

逆転式一方通行自体が決まった理由は、当時首相だった田中角栄が、目白台の邸宅から霞が関までの通勤で使用しためです。というのも、町の都合上片側一車線通行にできないため、朝は東向き、昼は西向きに走れとルールを変えてしまった古き良き職権濫用です笑
— 赤城神社 (@Akagi_Jinja_) April 13, 2021

客層の良さ

しかもお客様のほとんどがお上品。
神楽坂の夜はちょっとお高めの飲食店が多く
タクシーを利用されるお客様からは、「本当に自分が価値があると認めたものにしかお金を出さない」という
上流志向も垣間見えます。(偏見…かな？)

そんな人々はタクシーにまでもこだわりがあるみたいで
タクシー会社を指定することもあります。
奇しくも、私が勤めていたタクシー会社はそういった人たちからご指名を受けていました。

たとえ神楽坂を離れても

神楽坂を通る早稲田通りを高田馬場方面まで進むと道が一気に広くなり
パーキングメーターもあります。
そこで休憩したら神楽坂だけでなく、水道橋や3高エリアにも近いので営業しやすいです。
ここだけの話、神楽坂だけでなく、近くの文京区・四谷・麹町も品格のあるお客様が多くて好きだという声もあります。

タクシー乗務員だって、人間なのです。

なぜここまで「お客様の品格」にこだわるかと言いますと…

お客様を選ぶことはできないけれど、乗務員も人間です。
新宿歌舞伎町で経験するような悪酔いの被害者もいれば
朝の千代田区みたいに、理不尽に急かされて辛い思いをした仲間も見てきました。

そりゃあ…乗務員だって、お客様からの扱いがひどければ悲しいし
「ありがとう。」と言われるだけでもとても嬉しいのです。
もっと、乗務員に優しくしてほしい。^{(ここまで、心の声☻)}

乗務員のみならず、世の中のサービス業従士者へのリスペクトを忘れない。
ほんのこれだけで、誰もが品格の持ち主になれるのではないでしょうか？