北海道の農業廃棄物から生まれたクレヨンが、農家の未来を変える

北海道 文化 2020.07.06
南極探検家として世界的に有名な舟津圭三氏が総支配人を務めるNIKI Hillsのクレヨンプロジェクト。クレヨンが北海道の農家の未来を救うストーリーをご紹介。
地球温暖化の影響は世界的に深刻な問題となっており、日本でも異常気象の影響が各地で報告されています。全国各地で起こっている自然災害は、各地の農産物に大きな被害をもたらし、農家の方の悩みの種となっています。これらの出荷できない農作物は、農家の方の収入が減るだけでなく、産業廃棄物として処分しなければならず処理費用の負担が農家の生計にさらに大きなダメージを与えます。また、この産業廃棄物は、環境にも悪影響を与えるため、まさに負のスパイラルとなっています。

台風、洪水など、農業廃棄物を生み出す自然災害が増えるなか、冒険家、犬ぞりのプロとして世界的に知られている舟津圭三が総支配人を務める北海道のNIKI Hills Winery(ニキ ヒルズ ワイナリー ※以下 NIKI Hills)は、この問題を解決しようと立ち上がりました。北海道の自然の恵みから生まれた、果物、野菜、魚介類の高価な農業廃棄物を、環境に、農家に、消費者にとってプラスに変える計画がスタートしました。
計画をスタートしてすぐに、野菜や果物それぞれに、フレッシュで食欲をそそる素晴らしい”色”があることに気づき、NIKI Hills Natural Crayonのプロジェクトがスタート。2020年にスタートしたプロジェクトは、その年の暮れにはクレヨンの完成に至りました。北海道の自然とNIKI Hillsのワイナリーの風景があしらわれたパッケージは優しい色合いで、クレヨンの各色には、「ワイナリーの食卓」をイメージさせる料理名やNIKI Hillsワイナリーが製造するワインの名称がつけられ、NIKI Hillsの上品な世界観を感じ取ることができます。クレヨンはすべて口に入れても安全な天然素材で作られているため、化学物質過敏症に悩む方や小さな子どもから高齢者まで、誰もが安心して使うことができます。
廃棄物から美しいものを作り上げることに成功したNIKI Hillsですが、ここまではあくまで序章にすぎません。NIKI Hillsが次に起こした行動こそが、北海道農家の未来を救う行動となります。NIKI Hillsが起こした次のステップは、自然災害の影響を受けながら生計を立てている農家のために、このクレヨンをうまく活用させることでした。北海道産の原料(収穫できなかった作物や、地元の農家や食品工場の廃棄物)をクレヨンの原料にすることで、北海道の農業廃棄物を削減し、農家を救うだけでなく、クレヨンの収益の一部を仁木町に寄付することで、さまざまな地元の復興プロジェクトを支援し、農家の再建を助け、人々の原動力に役立たせています。また、地元の学校に無料で配布することで、このプロジェクトを知る機会にもつなげ、農家を救う一手として学びの機会も与えています。
これらの取り組みは、農業従事者の日々の苦悩を知ってもらうだけでなく、農業従事者が日々取り組んでいる環境問題への意識を改めることにもつながりました。今後、この輪が広がり、環境に優しいプロジェクトが増えることを願うと舟津圭三氏は語ります。

プロジェクトをサポートしたい(クレヨンを購入したい)場合は、  Niki Hillsの公式HPより、お問合せください。
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